デスノート

最近大人気のマンガでデスノートというのがあります。芸人さんのサイクルよりも早く人が入れ替わることで有名な少年ジャンプの中でがんばっている作品です。どのくらい売れているかというと「一部完」としながらも、ちゃんと2部が始まったのですからすごいです。ジャンプの中では「一部完」イコール「打ち切り」なのですからすごいことです。過去には「未完」としたまま、帰って来なかったものもあるくらいですから。

この作品で重要なアイテムとなるのがタイトルにもあるデスノート。死神が人間界に落としたノートで、これに人の名前を書き込むとその人物が死ぬというシロモノです。マンガ自体はそのノートを中心として、香ばしいキャラが心理戦を繰り広げるサスペンスものです。面白いですので未読の人は是非、読んでみてください。

で、これがどうしたかというと私の職場には、このノートの亜種といえるものを持っていると噂される人がいます。彼がもっているそのノートのことを我々は「殺すリストメモ」と呼んでいます。

そう。「殺すリストメモ」です。いつからかはわかりませんが、それが存在するということは我々の間では共通認識となっています。実際に書き込んでいる姿を見たという人までいます。

まあ、どういうノートなのかは名前から想像できると思います。決して悪い人ではないんです。むしろいい人の部類に入るのではないかと私は思います。

が、何故か親しくなってはいけないと私のゴーストが囁くのです。

彼はとても親切な人なんです。
体の具合の悪い人をとても心配してくれます。「具合が悪い」と彼に話すと、上司に忠告してくれて、病院まで背負って行ってくれて、口移しで薬を飲ませてくれて、下着まで替えてくれて、10分おきに熱を測ってくれるでしょう。

「仕事が忙しくて、書類が追いつかない」と話したら、毎日残業を手伝ってくれて、各担当部署に電話をかけまくって、話をあらぬ方向へ持っていったあげく、3日後には机は彼の居場所になっているかも知れません。

まあ、親切です。

限度がないほどに。ストーカーの一歩手前という見本です。

個人的なことなのであまり多くは書けませんが、彼は仕事のミスが人よりも多いのです。

周りはそれを責めます。

そのときに彼が見せる独特の表情がノートの存在を噂させるに至りました。彼にとっては「こんなに親切にしていたのに・・・」という思いがあるのかもしれません。本人でないとわからないでしょうが、注意した人間と突然話をしなくなるのも事実です。目もあわせてくれません。

決してイジメなどはありません。注意したほうも仕事上で必要なことだから注意するのであって、ミスしたからといって冷たく当たることはありません。それどころか、ノートの存在が噂されるようになってからは、気を使っている人が増えたくらいです。


誰だって無用の恨みは買いたくありませんから。


しかし、彼のノートには日々同僚の名前が増えているのかもしれません。既に「殺すリスト」確定と噂されている人が4人程います。幸いなことにこのノートには殺傷能力はありませんので(今のところ)、何の変化もありません。

まあ、仕事が忙しい私ではありますが、仕事に追われているうちが華なのかもしれません。


ストーカーに追われるよりはましです。

久しぶりの更新がちょっと香ばしくなってしまいましたが、私の職場も少しキナ臭い感じがするということを、この海の日に書きました。

DEATH NOTE デスノート(1) (ジャンプ・コミックス)

DEATH NOTE デスノート(1) (ジャンプ・コミックス)