屋久島にいった話2

海を見たい。誰もいない海でのんびりとビールを飲みたい、そう思った私はとりあえず歩き始めた。幸い天気もよく日差しが強かったのを覚えている。途中で見つけた雑貨屋をのぞいてみると、さすが南国の島、品物の値段に驚かされた。果物が安い。ビワが8個くらい入って150円位だった(北海道だと500円以上する)。モヤシ1袋150円(北海道だと安いところで15円位)。屋久島は果樹園もあるのでそういった果物は安く、作っていない野菜なんかは高かった。ビールは普通の値段で購入できたので、2本購入し、ザックに詰め込んだ。すぐにでも飲みたかったけど海を見るまでは我慢することにした。
少し歩くと、上り坂の途中で海岸に通じてそうな、土手が切れたところを発見したので道路から外れて入っていくと、そこは小さな入り江になっているところだった。しかも、おあつらえ向きに岩場になっているじゃありませんか。最高のシチュエーション!早速ザックを降ろし、中からビールを取り出し一人でカンパイした。
うめェ、美味しいよ、少しぬるくなったビールが!一気に一本飲み干し岩場の散策を始めると、そこらじゅうの岩の割れ目に少し小さいながらもウニが沢山あるじゃありませんか!「おおっ」と一人で喜び小躍りしながらザックから三徳ナイフを取り出しウニを何個かGET!(地元の漁師さんゴメンナサイ)。ウニを割って取り出した身を海水で洗い口に運ぶとすばらしき潮の香りがいっぱいに。すぐさま2本目のビールも空になりました。
炎天下のなか歩いたせいか酔いもまわり、すっかり上機嫌になった私はそこで携帯電話を取り出し、札幌の遊び知人(医者やってる)に電話しました。なぜこの人にかけたかというと一番忙しそうだったから。
「先生、大変ですよ、緊急事態。なんかすっかり天気もよくて最高なんです。真昼間のビールうまいよ。ツマミはね、ウニ。そこら中に転がってんの。いくらでも取れるけど、ウニを取るのに疲れちゃった。で、喉乾くからまたビール飲んじゃうの。もう大変。どうしたらいい?オレ。」

「・・・・・・今、仕事中です。・・・邪魔しないで下さい。」(プツン。ツー・ツーツー・・・)

ウヒャヒャヒャヒャ。こういう話は忙しい人間相手が一番面白いですね。遊んでいるときの電話は忙しく働いている人間相手に限る!ビバ!ヨッパライ。

・・・でも、このエピソードには後日談があって、その知人は私の上司(彼にとっても知り合い)にすぐチクッたんですよ。・・・職場が違うのにひどい事するよね。やり返されました。


追加です。