真面目に馬の話です

今日のテーマは他人にのっかり。
えーと、とにかくこちらの方の日記を参考に自分なりの意見を。

goldheadさんの「関内関外日記」
http://d.hatena.ne.jp/goldhead/20050112#p2
「競馬の敵」

まずは、上記の日記を読んでみて下さい。競馬に興味のある方、ない方も一緒に考えてもらえれば幸いです。

競走馬であるサラブレッドというもの自体が、人間のエゴの産物であるということを忘れてはいけない。競馬はそういう人間が意図的に生み出した生き物があって成り立っている。これは動かしがたい事実です。で、毎年廃用(肉)になっている馬も沢山いる。だから、「競馬はいけない」「走らせるだけ走らせておいて、用が済んだら殺すのか」なんていう人もいるでしょう。私、そんな意見に同意します、って、そんなわきゃない。
競馬というものはただのギャンブルじゃなく、スポーツでありドラマなんだよね。なぜなら、生きているもの(馬、人)が主役だから。だから、当然、陽もあれば影もあります。それは他のスポーツでも同じでしょう。野球だってサッカーだって、毎年何人の人が人知れず引退しているんだろうね。彼らのその後の人生を知っている人は少ないでしょう。当然、恵まれない人生を送っている人もいるはず。(この間、もとロッテの選手が事件をおこしてましたが。)
陽が当たる世界(馬、人)があって、影となった世界がある。それは単純に勝者と敗者かもしれないんだけれども、それが真剣勝負だからこそ人が魅了されるし、美しいんだと思うんだ。
競走馬にとっては敗者であることは死につながる世界。馬だけでなく人にとっても同じで生産する人、管理する人、所有する人、レースで乗る人、全てが自分の人生が掛かっているんだよね。これはただのファンにはわからないことかも知れない。ただ、競馬ファンの多くの人はこのシビアな世界をいろんな形で共有しているし、この競馬の世界がファンがあってこその世界というのはいつの時代でも同じだと思う。
私はしばらく競馬から離れていたんだけど、一頃に比べて良い時代になったと思う。どこがといわれれば、変なファンが減ったこと。いわゆる、ブームにのっかったミーハーなファンが少なくなったんじゃないかな、と。
オグリキャップが活躍したおかげで、あの頃、競馬は市民権を得たと言われることがあります。確かに、あの馬の走る姿には勇気をもらえた気がしますが、何よりも心をうったのは地方出身とかいうことでなく、あの馬が一生懸命に走った影には他の馬同様、あの馬の命がかかっていたということなんじゃないかな。ほかのスポーツにはない健気さの理由。

競走馬は経済動物です。それは隠しようもなければ、言い逃れもできない事実。生き物だから大事に扱わなければならないのは当然だけど、敗者も勝者も同じように扱うとしたら競馬というものに輝きはありません。できるかぎりの栄光を勝者が得ることに価値があって、その栄光を得るために人馬が努力することに、価値と魅力が生まれます。

競馬関係者で功労馬にできるだけいい余生を送らせようとしている人もいます。それにも限界があって、全ての馬を救うことはできませんし、全ての馬を救おうとはしないでしょう。それも競馬の現実。当然・必然の影。
ただ、どんな馬でも何とかしよう、活躍させようとがんばります。それは、自分達の生きる世界が馬によって成り立たせてもらっていることを誰よりもわかっているから。

うまくまとまらなかった。ただ、競馬という競走の世界に生きるホースマンの心情がわかるエピソードを2つほど紹介します。

ハルウララがクローズアップされたときに武豊騎手は「なんで勝った事もなく、負けているのに、それが有名になりもてはやされるのかわからない。勝った馬の方がえらいのに」というようなコメントをしていたことを覚えています。

ミホノブルボンの調教師だった戸山為夫調教師(故人)のモットーが、「競走馬は走るために生まれ、競馬場に来ている。だったらいかに勝てるようにしてやるかが私の仕事だ。」でした。


競馬は勝者があって、敗者がある世界。敗者は生き残れない世界。



えーと、ちょっと長かったです。仕事の都合で来週まで更新できないので。競馬の世界を知らない方にこのマンガを。

戸山為夫調教師のことを知りたい方。この本を。

鍛えて最強馬をつくる

鍛えて最強馬をつくる

またこちらも。

http://keiba.yahoo.co.jp/story/saikyou/1989103049/
最強馬ヒストリー  無敵の“人造サラブレッド”

あとこれお得。JRAのページで当時の主要レースが見れちゃう。
ミホノブルボンのすごさについて語りたいけど、また今度。

http://www.jra.go.jp/50th/html/index.html
JRA50周年記念サイト
まだいくつかのコンテンツは見れるよ。